早春になると、冬の寒さの中で凛と花を開かせる梅の花は、春の訪れを知らせてくれる風情あふれる花です。栃木県の北関東の拠点都市として知られる宇都宮市にも、梅の名所がいくつか存在しています。
「宇都宮の梅の名所って、いくつあるのか?」「子供や家族で楽しめるスポットはある?」
そんな疑問を持つ方に向けて、本記事では宇都宮市内の観梅スポットを徹底的にまとめ、見頃や楽しみ方のポイントも紹介します。
また、宇都宮市内だけでなく、日帰りで行ける範囲で栃木県内の梅の名所も併せてご紹介します。
宇都宮市の梅の見頃は?開花時期を知っておく
宇都宮市は関東地方の北部に位置し、冬の寒さが厳しい地域です。そのため、全国の梅の開花に比べると、やや遅い時期に見頃を迎えます。関東北部の梅の開花は例年2月上旬頃から始まり、見頃は2月下旬〜3月下旬とされています。ただし、その年の冬の気温によって開花時期には大きな波があり、暖冬の年は見頃が早まる傾向があります。
梅には「早咲き」「中咲き」「遅咲き」といった品種があり、同じ場所でも開花のタイミングが分かれることが多いです。早咲きの品種は1月下旬〜2月上旬には開花し始め、遅咲きの品種は3月中旬〜下旬まで楽しめることもあります。訪問前には各施設の公式サイトなどで最新の開花情報を確認されることをお勧めします。
宇都宮市の観梅スポット
宇都宮市内には、梅を楽しめるスポットが複数あります。「宇都宮は梅の名所がない」と思っている方もいるかもしれませんが、神社や寺院、公園など、さまざまな場所で梅の花を観賞できます。以下で各スポットを詳しくご紹介します。
1. 同慶寺(どうけいじ)
宇都宮市内で梅の名所として古くから知られているのが、同慶寺です。宇都宮市の東側にある飛山城址公園の近くに位置する臨済宗の古刹で、境内には約200本の梅の木が植栽されています。
同慶寺には2つの梅林があり、それぞれ開花のタイミングが異なります。本堂の前庭には樹齢100年を超える古木の梅が約30本あり、こちらは少し遅咲きです。一方、本堂の左奥にある梅林は早めに咲き出し、3月上旬の時点で6〜7分咲きの花と豊かな梅の香りを楽しめます。古刹の静かな雰囲気の中で観梅を楽しむのは、ほかのスポットとは少し異なる体験になります。
| 名称 | 同慶寺 |
| 所在地 | 栃木県宇都宮市(飛山城址公園の近く) |
| 梅の本数 | 約200本 |
| 見頃 | 2月下旬〜3月中旬 |
| 入場 | 無料 |
2. 宇都宮二荒山神社
宇都宮の総鎮守として約1600年の歴史を誇る宇都宮二荒山神社にも、梅を楽しめるポイントがあります。神社の階段の東側にある「東神苑遊歩道」では、紅梅の花が咲き、芳しい香りに癒されながらゆっくりと散策できます。
二荒山神社は宇都宮駅からも徒歩や公共交通機関で気軽に訪れられる市内最も身近な観梅スポットの一つです。参拝や御朱印の収集と合わせて、梅の花見も楽しむことができます。神社の境内はイチョウや桜、もみじなど豊かな緑に囲まれており、季節ごとに表情を変える美しい神域です。
| 名称 | 宇都宮二荒山神社 |
| 住所 | 栃木県宇都宮市馬場通り1-1-1 |
| 電話番号 | 028-622-5271 |
| 見頃 | 2月下旬〜3月中旬 |
| アクセス | 東武宇都宮駅から徒歩約10〜15分 |
| 入場 | 参拝無料 |
3. 八幡山公園
宇都宮タワーがある市内有名の総合公園「八幡山公園」にも、梅の木が生育しています。公園の西駐車場の近くに梅園があり、2月末〜3月上旬の時期には梅が多数開花して観賞できます。かつてこの西側駐車場の一部は「梅林」と呼ばれていたほど、梅の木が多く植えられていた場所です。
八幡山公園は宇都宮タワーの展望台、ゴーカート、動物ひろばなど家族連れで楽しめる施設が充実しているため、観梅と合わせて半日〜1日楽しめるスポットです。梅の花の後には日本式庭園やミツマタの花も楽しめます。
| 名称 | 八幡山公園 |
| 住所 | 栃木県宇都宮市塙田5-1-1 |
| 見頃 | 2月下旬〜3月上旬 |
| 駐車場 | 西駐車場50台・東駐車場20台(いずれも無料) |
| 入場 | 公園入場無料(タワーは有料) |
4. 瓦塚古墳群
宇都宮市長岡町にある瓦塚古墳群は、宇都宮市内で最も大きな古墳群として知られるスポットです。この古墳群の裏手には梅林があり、ロウバイとともに梅の花が開花する季節に美しい眺めが楽しめます。歴史的な古墳とともに早春の花の美しさを堪能できる穴場的なスポットです。
瓦塚古墳群の近くに「長岡百穴古墳」があり、「豊郷まほろばの道」という散策路が整備されています。この散策路を辿って瓦塚古墳方面へ向かうと、梅林や水仙など季節の花に囲まれた美しい散策体験になります。
| 名称 | 瓦塚古墳群 |
| 住所 | 栃木県宇都宮市長岡町 |
| 見頃 | 2月下旬〜3月中旬 |
| 入場 | 無料 |
| アクセス | 長岡百穴古墳の近く(豊郷まほろばの道経由) |
5. 稲木山観專寺(いなぎやまかんせんじ)
宇都宮市にある浄土真宗本願寺派の寺院「稲木山観專寺」では、境内に有名な『霊雨梅樹(れいうばいじゅ)』が咲いています。これは親鸞聖人が伝道の際に梅の木に託して句を詠んだという伝承に由来する梅の木で、毎年見事な花を開かせます。歴史や文化的な背景を持つ梅を観賞できる興味深いスポットです。
| 名称 | 稲木山観專寺 |
| 所在地 | 栃木県宇都宮市 |
| 見頃 | 2月下旬〜3月中旬 |
| 入場 | 無料 |
6. とちぎ健康の森(とちぎ健康づくりセンター)
宇都宮市にある「とちぎ健康の森」では、屋外のウォーキングコースや散策エリアに梅の木が生育しています。冬から早春の季節に梅の花や木々を楽しみながら散策や健康づくりを楽しめるスポットです。梅を目当てとするほどの規模ではありませんが、ウォーキングやお散歩の途中で気軽に梅を楽しめる場所です。
| 名称 | とちぎ健康の森(とちぎ健康づくりセンター) |
| 所在地 | 栃木県宇都宮市 |
| 見頃 | 2月下旬〜3月中旬 |
7. 羽黒山神社
宇都宮市今里町にある羽黒山の山頂には神社が鎮座しており、周辺にはロウバイが約80本生育しています。山頂からは富士山や日光連山が望めるハイキングスポットです。梅そのものとは異なりますが、梅によく似た黄色い花を咲かせるロウバイの観賞も楽しめます。ロウバイの見頃は1月下旬〜2月中旬で、梅の開花よりも早い時期に楽しめます。
| 名称 | 羽黒山神社 |
| 住所 | 栃木県宇都宮市今里町 |
| 見頃(ロウバイ) | 1月下旬〜2月中旬 |
| 入場 | 無料 |
宇都宮市内の梅スポット一覧まとめ
| スポット名 | 主な特徴 | 見頃 | 入場料 |
|---|---|---|---|
| 同慶寺 | 古木も含む約200本の梅林。古刹の静かな雰囲気 | 2月下旬〜3月中旬 | 無料 |
| 宇都宮二荒山神社 | 東神苑遊歩道で紅梅を観賞。参拝・御朱印との組み合わせ | 2月下旬〜3月中旬 | 無料 |
| 八幡山公園 | 梅園あり。宇都宮タワーやアトラクションとの組み合わせ | 2月下旬〜3月上旬 | 無料 |
| 瓦塚古墳群 | 古墳群の裏手に梅林。ロウバイとの競演も楽しめる | 2月下旬〜3月中旬 | 無料 |
| 稲木山観專寺 | 親鸞聖人にゆかりのある「霊雨梅樹」を観賞 | 2月下旬〜3月中旬 | 無料 |
| とちぎ健康の森 | ウォーキングコース沿いに梅あり。散策に最適 | 2月下旬〜3月中旬 | 無料 |
| 羽黒山神社 | ロウバイの観賞スポット。山頂には絶景あり | 1月下旬〜2月中旬 | 無料 |
宇都宮市付近の梅の名所も楽しめる
宇都宮市内の梅スポットは、どちらかすると規模や本数は小さめです。「もっと大規模な梅林を楽しみたい」という方には、宇都宮市から日帰りで行ける栃木県内の梅の名所もおすすめです。
観音山梅の里梅園(市貝町)
栃木県市貝町にある観音山梅の里梅園は、約4ヘクタールの敷地に5種類・約3,000本の梅が咲き誇る、栃木県内でも有名な梅の名所です。見頃は3月上旬〜中旬で、「観音山梅まつり」も毎年開催されます。観音山の上からは一面の梅の花と里山風景を楽しむことができます。宇都宮市から車で約30分〜40分程度の距離にある便利な場所です。
| 名称 | 観音山梅の里梅園 |
| 住所 | 栃木県市貝町 |
| 梅の本数 | 約3,000本(5種類) |
| 見頃 | 3月上旬〜中旬 |
| 梅まつり | 毎年3月中旬頃に開催 |
西渓園(足利市)
栃木県足利市にある西渓園は、栃木県の梅の名所としてもっとも広く知られているスポットです。約3ヘクタールの敷地に約1,200本の白梅・紅梅が植栽されており、開花時期には無料で一般開放されます。見頃は2月下旬〜3月中旬で、足利県立自然公園のハイキングコースからも訪れることが可能です。宇都宮市からは車で約50分〜1時間の距離です。
| 名称 | 西渓園 |
| 住所 | 栃木県足利市 |
| 梅の本数 | 約1,200本 |
| 見頃 | 2月下旬〜3月中旬 |
| 入場 | 開花時期に無料開放 |
宇都宮で観梅を楽しむためのポイント
宇都宮市の梅スポットを訪れる際には、以下のポイントを参考にしてください。
見頃の確認と開花情報の収集
梅の開花は気温の影響を大きく受けるため、年ごとに見頃がかなり変わることがあります。2026年は暖冬の傾向もあり、見頃が例年より早まる可能性があります。訪問前には各施設の公式サイトや、栃木県の観光情報サイトなどで最新の開花情報を確認されることをお勧めします。
早朝訪問がおすすめ
梅の花は朝日に照らされた時分に最も美しく、豊かな香りも漂います。早朝に訪れると人も少なく、静かな観梅体験ができます。特に同慶寺や瓦塚古墳群など、あまり混雑しないスポットでは早朝散策がおすすめです。
宇都宮の定番スポットとの組み合わせ
宇都宮市には餃子の名店や大谷観音・大谷資料館など、多くの人気スポットがあります。観梅と宇都宮の定番観光を組み合わせて、半日〜1日楽しめるプランを立てるのもおすすめです。宇都宮二荒山神社の参拝や八幡山公園への訪問は、宇都宮中心部を散策するコースとも自然につなげられます。
梅と混同しやすい花に注意
梅の見頃と重なるタイミングに、ロウバイ(蝋梅)や桃の花など梅に見た目が似た花も咲いています。梅の特徴としては、丸くぽっちゃりとした花びらが5枚あり、枝に直接咲く形が特徴的です。同じスポットでロウバイや桜など複数の花を楽しめることもあるため、種類を見分けながら観賞してみてください。
まとめ
宇都宮市には大規模な梅林ではありませんが、神社・寺院・公園など、さまざまな場所で梅の花を楽しめるスポットが複数あります。特に同慶寺は古木も含む約200本の梅林で、古刹の静かな雰囲気の中で観梅できる宇都宮を代表する梅のスポットです。
また、宇都宮二荒山神社や八幡山公園は宇都宮中心部にあり、他の観光や楽しみと組み合わせて気軽に訪れられます。
大規模な梅林を楽しみたい場合は、近隣の市貝町の観音山梅の里梅園や足利市の西渓園も日帰りで行けるおすすめの梅の名所です。
見頃は2月下旬〜3月下旬が目安なので、早めに開花情報を確認して、素敵な観梅の旅を計画してみてください。